10月27日(日)に行われる川崎市長選挙が告示されました。
川崎市長選告示:3氏が立候補、24年ぶり新人の争い/神奈川 (カナロコ by 神奈川新聞) - Yahoo!ニュース
イメージキャラクター(?)は、なんと鉄拳。
候補者は3名で現職が勇退のため、いずれも新人。
「元総務官僚の秀嶋氏は、阿部市政も支えた行政手腕を評価した自民が擁立。民主、公明が相乗りし、労働団体の連合神奈川も推薦した。阿部市政の継承・発展を強調し、子育て支援や臨海部施策の推進を掲げる」ということ。
元官僚ということでプロフィールにはお堅い肩書が並んでいました。
でも44歳だし、見た目も若い。
「元厚生労働省職員としてハローワーク勤務が長かった君嶋氏は、共産などで構成する市民団体が擁立し、最も早く出馬表明。阿部市政を批判し、中学生までの医療費無料化や臨海部の大規模事業中止を主張する」という君嶋千佳子氏(63)は唯一の女性。
川崎市在住38年だとか。
君嶋ちか子 | 笑顔の街かわさき | 川崎民主市政をつくる会
福田紀彦氏(41)は川崎出身でアメリカの大学卒業だそう。
サイトが見やすかったです。
「福田氏は前回、民主推薦で現職に敗れ、今回は「完全無所属」で雪辱を期す。秘書として仕えたみんなの党の松沢成文参院議員(神奈川選挙区)や一部県議、市議が支え、教育・子育て支援を中心に訴えている」。
結局、わたしとしては、子どもに関することで
・中学生までの医療費無料
・市立中学の給食実施
が一番の関心事です。
地元埼玉ではあたりまえのようにあった中学の給食がないと知って、
かなりビックリでしたが、
実施に向かってやってくれるならこれからも川崎に住んでもいいかなと思います。
あと、東京では中学3年生までの医療費無料も普通にあります。
それも実現となるとかなり大きい!!
子ども医療、首都圏で無料化相次ぐ ばらまき批判も :日本経済新聞
まあ、それだけではなくて、ほかの住みやすさも充実していないと困りますが…。
でも候補者の方々はみんな子どもについて言っているんですね。
秀嶋氏:「「子育てのしやすさ日本一の川崎を目指したい」などとして、待機児童早期解消やプレハブ教室の解消などを政策に挙げている」
君嶋氏:「具体的な政策としては、中学生までの医療費無料化や、中学校給食の実現などを掲げる。唯一の女性候補であることや、他の2候補は政策的に現市政と何ら変わらないなどとして、差別化を図っている」
福田氏:「「川崎の教育を変えたい」と習熟度別クラスの導入や、1年間での待機児童解消、中学校給食の導入などを挙げる」
川崎市長選:告示まで1カ月、構図固まる、新人3氏の争いか/神奈川:ローカルニュース : ニュース : カナロコ -- 神奈川新聞社
結局みんな似たり寄ったりなので、たしかに違いがよくわからない。
素人には「なんとなくこの人がよさそう」というレベルでしか選べない気がします。
で、現職の阿部市長は何をしたのかというと、
まずゴミ。
「週3回だった可燃ごみの収集を2回に減らした。2007年には週4回から3回に減らしており、阿部孝夫氏の3期12年にわたる市長在任中に、半減した形」。
「同時に、一部で先行実施していた容器包装の分別収集を全市に広げた。リサイクル率を上げることで、年間5億円のコスト削減効果があると試算。さらに、現在4カ所あるごみ処理センターを15年度には3カ所にすることで、人件費を中心に18億円の削減を狙う」。
しかし、以前は「可燃ごみ収集は最も多いときで週6日。市立保育園の充実などから、「子育てするなら川崎」と言われた。一方で、手厚い福祉施策により財政は悪化していった 」のだとか。
そのため、コスト削減を進め、「13年度の市の職員数は02年度と比べて約2900人減り、年間の給与総額も約256億円少なく」したり、
「70歳以上の高齢者がバスに無料で乗れる敬老パスや、67~69歳の医療費助成は廃止」、「無料だった小中学校の体育館使用も、来年1月から有料化」
など市民にも負担が…というわけ。
というのも、急激な人口増加で追いついていない部分もあり、
「今年4月の川崎市の待機児童数は県内最多の438人。マンションが次々と建つ武蔵小杉駅の周辺では、小学校が足りず、校庭に建てたプレハブ校舎で学び、校庭の代わりに多摩川の河川敷で体育の授業をする学校もある」とか。
朝日新聞デジタル:財政再建 市民に痛みも(下) - 神奈川 - 地域
今回の候補者が子どもに焦点を当てて、市民に訴えているけど、
そのための財源はいったいどこからくるのか。
高齢者の方のバス無料が廃止になっているままでいいのか。
子どものことばかりではなく、それ以外の福祉はどうなるのか。
また、待機児童の解消はそう簡単にはいかないと思います。
横浜市も一応解消したことになっていますが、
一気に減るものではないし、保育園をどう増やしていくのか、保育士の確保はどうするのか、
など、ずっと考えなくてはいけない問題です。
横浜市は待機児童ゼロなのに入れません!「保留児童」ってなに?の巻。 - 女子新聞手帖
待機児童が解消した、とか、一時的にはいいように思えるけど、
たとえばこの先、財源が足りなくなってこの制度じゃあ辞めます、
となると、市民としては困ってしまいます。
東京の医療費助成についても、先の日経の記事に
「競うように拡充している医療費助成だが、23区でも税収の低迷で財政が悪化しており、見直し機運が出てきた」
「財政負担から助成の大幅な拡充に慎重な自治体もある。横浜市は未就学児までだった助成対象を10月から広げるが、小学1年生までにとどめた。「中学生まで助成するのは今の財政状況では難しい」(健康福祉局)」
と横浜市は慎重。
「「子ども医療費無料化」は住民にわかりやすく、保護者の受けもいい。ただ、それだけでは継続する理由にならない。本当に必要なのか政策の精査が迫られている」
とのこと。
たしかに市民に対して、わかりやすい公約。
だけど、それを実現すれば何かが犠牲になる。
変な話、自分に関わるところだけなんとかしてくれれば…と思ってしまったけど、
そういう問題じゃないんだよね。
全員が納得できる行政って、難しいと思うけど、
何をやろうとしているのか、どんな人にもわかりやすく説明してほしいなと思いました。