先日、保育コンシェルジュなどによって横浜市の待機児童が減った!
という記事を書きましたが、
待機児童を減らした横浜市のサービス、「保育コンシェルジュ」 - 女子新聞手帖
こんな衝撃的なことが出ていました。
「【Q】横浜市は待機児童ゼロというので、区役所に行ったら、保育所は定員一杯で入れませんでした。
待機児童ゼロというのは嘘ですか?(20代お母さん)」
都筑区は待機児童3人保留児童は95人 都筑区 タウンニュース
「横浜は待機児童ゼロ目前」であることは間違いないみたいですが、以前より入りやすくなったわけではない!
【取材プラス】横浜市、待機児童ゼロ目前 課題はコストと保育の質+(1-3ページ) - MSN産経ニュース
たしかに「待機児童ゼロ」が目立っちゃいますよね。
そもそも待機児童という言葉の定義が知られていないと思います。
「「待機児童」という定義には、認可保育所に申し込んだけれども、
横浜保育室や無認可保育所に通っている子供たちはカウントされません」
とあるように、
待機児童数 =
保留児童数 - 認可外・横浜保育室・保育ママ・一時預かり利用者数 - 育休取得者
- 主に自宅で求職活動されている方 - 特定保育園希望者
であって、ほんとうは認可保育所に入りたかったけど、
やむを得ず、認可外や保育ママを利用している人は待機児童にはならない、
ということらしい。
なんだかよくわからなくなってきました…。
つまり、都筑区の待機児童が3人、保留児童が95人という内訳は、
都筑区内の保育園への申込者総数943人 - 区内認可保育所32園の昨年12月現在の入所可能人数848人
=95人(→保留児童)
そのうち、92人は認可外や保育ママ、もしくは自宅で求職?ということみたいです…。
保育所の定員以上に申込者数がある状況には変わらない、のが正しいということでしょうか。
なので、本来見るべきは、保留児童(申込者数-入所児童数)みたいです!
横浜市全体の数を見ても、24年10月時点で
保留児童(入所保留児童数)は3,918人、
待機児童は302人となっています。
平成24年10月1日現在の保育所待機児童数について---横浜市記者発表資料(PDF)
ちなみに、待機児童は24年4月の179人から302人に増えています。
でも、待機児童ゼロ(目前)!と言われたら、じゃあ、今なら認可保育園に入れるのね!と思ってしまいますよね。
保留児童にかぎって言えば、
23年4月 →3,389人
23年10月→5,055人
24年4月 →2,375人
24年10月→3,918人
なので、状況は特別よくなってないのでは?と思ってしまうのですがどうなんでしょう。。
認可がすべてではないし、認可外であっても保育ママであっても、
自分がよいと思えるところで保育をしてもらいたいですが、
認可から漏れた方には、とりあえず認可外などに入ってもらえば、実質「待機児童数」は減るわけで、
そういう数字のしくみをきちんと知る必要があると思います。
たとえば完全失業率もそうで、
完全失業率(%) = 完全失業者 / 労働力人口 × 100
という式ですが、
「仕事探しをあきらめた人は完全失業者には入らない」
ということがなかなかわかりづらいと思います。
完全失業者に入ってない人でも、ずっと仕事をしていない人はいるのです。。
政府発表より実態は悪い? 完全失業率とは [ビジネススキル・仕事術] All About
ということで、待機児童数に入っていない人でも認可保育所に入りたい人がいるということですね。
わたしみたいに数字が苦手な人もいると思うので、
これは本当に、行政が市民に正しい説明をしてほしいです。
受け入れ人数を増やしてもこういうことがありますし…↓
保育園の床面積基準以下 神奈川 地域 YOMIURI ONLINE(読売新聞)
まあ、子どもはのんびりとその子らしく育ってほしいですね…。
ただそれだけです。