女子新聞手帖

新聞などを読んでいて気になった、子育て、教育、医療、家、お金ほか、だいたい「女性」に関わることのメモ。

教育委員会はナゾの世界!組織を動かすのは難しいゾ、の巻。

埼玉県教育委員会の教育委員長が突如、辞意を表明したそうです。

東京新聞埼玉 県教育委員長が辞意 実教出版の教科書採択で社会(TOKYO Web)

 

「県教委が実教出版(東京)の高校日本史教科書の使用を採択したことについて、県議から問題視する声があり、県議会文教委員会が再審査を求める決議をしている。清水委員長は、この責任を取るため辞任する、としている」

のだとか。

 

その教科書は、「学校の式典で行われる国歌斉唱などについて「一部の自治体で強制の動きがある」と記述」しているそうで、

教育委員会は「教科書による記述の違いを記載した補助的な指導資料集を活用するとしたうえで採択しました」ということ。

しかし、「県議会の文教委員会は「自国や郷土に誇りを持てる」という県の教育方針に沿わない記述があるとして、見直しを求める決議を可決」していたのだとか。

その責任をとって辞めるらしいです。

 

ちなみに、この教科書は東京や神奈川で採択されておらず、埼玉だけ採択になった模様。

教科書問題で埼玉県教委委員長辞意 NHKニュース

 

しかし、現場の教員はこの教科書を使いたかったよう。

でも現場の意見は取り入れられず。

教育委員会側と現場では溝がありそうです。

東京新聞実教出版教科書を希望…やはりダメ 現場の教員「息苦しい」社会(TOKYO Web)

 

難しいことはよくわかりませんが、

気になったのは、辞意を表明した、清水松代教育委員長。

「清水氏は主婦で、同県上尾市立上尾中学校評議員などを経て二〇〇九年、県教育委員に選任された。今年四月に教育委員長に就任、任期は今年十二月二十五日まで」。

今年4月って就任したばかりだし、今年の12月25日までなんて、1年もないじゃん!

そもそも短いうえに、途中で辞任という…。

委員長ってそんなもんなんですねぇ。

 

検索していると、経歴がありましたが、大学卒業後、銀行に2年ほど勤務したようですが

それからは空白なので、おそらく専業主婦になられていたのでしょうか?

 

平成13年から上尾市で生涯学習推進員になり、

上尾市立上尾中学校学校評議員、生涯学習推進市民会議委員、総合計画審議会委員などを歴任されていたようです。

2.7 現在の日本の教育委員会

 

なので、てっきり教育委員会の人って教員をやっていた人がなると思っていたのですが、

そういうわけではないんですね。

教職経験者の割合は22.4%(都道府県)だそうです。

ちなみに、委員長の平均報酬は月額238,734円とか(同上)。

教育委員会制度について:文部科学省

 

生涯学習推進委員ってものも初耳でした。

「生涯学習施策の効果的な推進を図るため、学識経験者と生涯学習関係団体代表者、公募の区民から構成され、区に対して意見や提言を行っています。

委員の任期は2年です。委員の役割は、心の豊かさや生きがいを求める区民の学習に関するよき相談相手になっていただくほか、年5回程度の委員会議(平日日中に開催予定)を開催して、区民の学習意欲に応え得る地域の学習環境づくりのために区に対して提言をする役割を有しています」

千代田区ホームページ - 生涯学習推進委員

一般の市民でもなれるものみたいです。

 

そして2009年(平成21年)、埼玉県教育委員会の教育委員になり、教育委員長になったということみたいです。

 

そこで今回の辞任。

「今月の文教委員会の報告を終えた後、清水委員長は突然、辞意を表明し、書類をまとめて席を立った。ほかの委員たちは何が起こっているのか理解できない様子。清水委員長は事務局にコメントを作らせ、「体調が悪い」とそのまま退庁した。定例会は職務代理者を立てて続行された」。

いろいろと事情はあるにせよ、これでは「逃げた」と、とられかねません。

 

「関根教育長は清水委員長が文教委の後に「頭が真っ白になった」などと訴えていたことを明かして気づかう一方、会見することなく退庁したことは「説明してほしかった」と指摘した」。

県議からは、「委員長に辞めてほしいわけではなく、子供たちにまともな教科書を渡したかっただけ。残念だ」

「議会で追及されるのが嫌だから逃げたといわれても仕方がない」という声も。

埼玉県の教育委員長、突然の辞任 教育長「説明してほしかった」 - MSN産経ニュース

 

ただひとつ確かに言えることは、県の教育委員会のトップがこういう辞め方をされては、

あまりいいかんじはしません。

 

清水氏がどういう思いでいままでやってきたのか、詳しくはわかりませんが、

もし教育を変えたいとか、役に立ちたい、という気持ちであったなら、それだけでは無理で、

結局、政治的なものだと思うので、なかなかうまくいかなかったのかもしれません。

 

そもそも、「専門家でない集団(多くは現役引退後)が自分の経験したことをもとに感想だけ述べる会は、日本社会のあちこちに存在する。相談役とか顧問とかの会である。教育委員による会議「教育委員会」も、多くはそのような無益な会に成り下がってしまっているのが実情」。

「教育委員会」とは - ビジネススタイル - nikkei BPnet

 

教育委員会って本当にナゾです。

おじさまたちがたくさんいそうなイメージだったから、

今回「主婦」でもある女性が委員長というのが、かなり意外でした。

 

そんな教育委員会で行われるのが、教科書の採択。

「教科書の採択には現場教員の思想が入り込んではならないという深慮遠謀から、教育委員の“専権事項”となっている」。

しかし、すべての科目、教科書会社、さらにそれが学年分。

全部を読み込むのは無理がある。

「たとえば、英語のようにプリントやビデオ、カードなど補助教材の多い科目は特に、専門家でなければ比較は容易ではない。他の教科でも教科書準拠で合わせて使えるサブ教材の重要性が増してきている」そうで、

「実態は、「指導室」という教育委員会事務局にあるセクションが、根回しして決めていく」というわけだそう。

 

…根回しかぁ。

組織でうまくやっていくには何はなくとも、根回し?

 

今回の件と意味合いは違うかもしれませんが、

志が高かろうと、人や組織を動かすということとは、また別問題。

 

いろんな人が関わっている組織なら、なおさら根回しが必要になるのではないでしょうか。

ひとりだけの力では何も変えられません。

 

別の世界ですが、たとえば患者想いの医師ならいいのかというと違うようで、

患者の評価と病院の評価は違う、という記事を読みましたが、

患者想いの医者ほど生きづらい 金持ちドクターと貧乏ドクター 東洋経済オンライン 新世代リーダーのためのビジネスサイト

 

患者を想うあまり、病院に対して、ああしてほしい、こうしてほしいという要望が強すぎて、

病院側とケンカ越しになってしまったり、というケースがあるんだそう。

 

「世の中のために役に立ちたい」ということと、「組織をうまく動かす」のは、

まったく別のこと。

 

もちろん、その二つが両立できればいいのですが、

ただ、役に立ちたい、という気持ちだけではうまくいきません。

 

さまざまな人がいて成り立つのが組織。

その組織でやっていくには、組織に関わるすべての人とのチームプレイになるので、

自分中心では無理だし、周囲がトップについてきてくれないとダメ。

円滑なコミュニケーションが重要になると思います。

 

まあ、わたしのような人間には教育委員会とか

お役所のようなところのことはまったく未知の世界で、

あくまで勝手な想像ですが、そんなことを思ってしまった今日この頃です。

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